公正証書作成手続きのデジタル化について

「公正証書」って聞くと、なんだか難しくて、手続きも面倒そう…なんてイメージありませんか?

遺言や離婚時の養育費の取り決め、お金の貸し借りなど、大切な約束事を法的に証明してくれる、実は私たちの生活にとても身近な制度です。

これまでは、平日に公証役場へ足を運んで、ハンコを押して…と、時間や手間がかかるのがネックでした。

今年10月1日から公正証書の作成手続きがデジタル化されます。

デジタル化されることによってどうかわるのかを簡単に、3つのポイントに絞って分かりやすく解説します。

【ポイント①】自宅のPCからインターネットで嘱託が可能になります

これまでは、公正証書を作りたいと思ったら、まず公証役場に出向いて本人確認書類(印鑑証明書など)を提出する必要がありました。

これからは、条件が整えば来所不要になるということになります!

マイナンバーカードなどに搭載されている「電子証明書」を使って、インターネット経由(メール)で本人確認と作成の依頼(嘱託)ができるようになります。

忙しくて役場に行く時間がない方や、遠方にお住まいの方には、利用しやすくなるのではと思います。

【ポイント②】公証人との面談はウェブ会議で可能になります

公正証書を作るとき、公証人と直接会って、内容の確認や意思表示をする必要があります。

これも、これまでは対面が基本でした。

これからは、嘱託人(依頼者)の希望があり、他の嘱託人の異議もなく、公証人認めれば、ウェブ会議システムを使ったリモートでの作成が可能になります。

<リモート作成の流れ(簡単に説明)>

  1. 公証役場から届く招待メールでウェブ会議に参加
  2. カメラ越しに公証人が本人確認や意思の確認を行う
  3. 画面共有で公正証書の案文を一緒に読み合わせ
  4. メールで届いた案文データに「電子サイン」をして返信
  5. 公証人が署名をして、電子公正証書が完成!

これで、全国どこにいても、自宅やオフィスから公正証書を作成できるようになります。

注意点として
・今のところ、パソコンでの利用が必須で、スマホやタブレットは使えません。
・電子サイン用に、タッチペンやペンタブレットが必要になります。

【ポイント③】書類は電子データが基本になります

公正証書といえば、和紙のような重厚な紙に署名と押印…というイメージでしたよね。

これからは、原則として電子データで作成・保存されることになります。

それに伴い、私たちの署名は「電子サイン」のみでOKになり、押印は不要になります。

手続きがぐっとシンプルになります。

完成した公正証書の受け取り方も、以下の3つから選べるようになります。

  1. 紙で受け取る:電子データを印刷してもらう
  2. データで受け取る(メール):クラウド経由でダウンロード
  3. データで受け取る(持参):自分のUSBメモリなどに入れてもらう

用途に合わせて柔軟に選べるのは便利です!

手数料も変わります!(2025年10月1日から)

今回のデジタル化に合わせて、手数料も見直されます。特に注目したいのはこの2つ!

  1. 電子データでの交付手数料がお得に!
    • 電子データで受け取る場合:1通250円
    • で受け取る場合:1枚300円
      デジタル化のメリットを活かしたいですね!
  2. 養育費や死後事務委任の手数料が軽減!
    • 養育費:これまで最大10年分で計算していた手数料が、最大5年分に短縮され、負担が軽くなります。
    • 死後事務委任契約:手数料が通常の半額になります。

ひとり親家庭の方やおひとり様の高齢者など、公正証書を必要とする方々にとって、より利用しやすい制度に変わります。

最後に・・・

2025年10月からの公正証書デジタル化は、私たちの暮らしをより便利で安心なものにしてくれる大きな一歩となるように改正される予定です。

これまで「ちょっとハードルが高いな…」と感じていた方も、これを機に大切な約束事を「公正証書」という形で残すことを検討してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、この新制度は、2025年10月1日以降、順次指定される公証役場から利用可能になります。

新制度をご利用される場合は指定されている公証役場での利用が必要ですので、詳しくは日本公証人連合会の公式サイトやお近くの公証役場でご確認ください。

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